SFAとは(まずは教科書的な定義の9分類)

SFAとは、SalesForceAutomation(セールス・フォース・オートメーション)の略語で、 営業支援システムのことを言います。

SFAの目指すところ、もしくはSFAの目的、効果としては、次のようなものが言われています。

  1. 「勘」「根性」「経験」の営業から「科学的」営業へ
  2. 営業の自動化、マニュアル化
  3. 営業担当スキルの底上げ
  4. デキル営業の営業環境の整備
  5. チーム営業、組織的営業力のアップ
  6. 売上アップ
  7. 顧客対応力アップ、顧客満足度アップ
  8. 営業情報の蓄積
  9. 営業コストの削減

(1)「勘」「根性」「経験」の営業から「科学的」営業へ

属人的な営業の世界を科学的にやって行きましょうとする試み。 コンピテンシー理論やデキル営業のベンチマーク比較など、 営業の仕事を細分化、タスク化して、営業の可視化を高めながら、 あるべき理想の営業の姿に近づけようにしていきます。

しかしながら、営業の素質としては、 「勘」「根性」「経験」だけではなく、 +「センス」「キャラクター」「地頭」 +「ブランド」「人脈」 などが結構なウェイトを占め、 これはシステム云々では所詮無理な話で、 すべての会社や営業に適用できるようなものでありません。

(2)営業の自動化、マニュアル化

上記(1)をさらに推し進めて、営業のマニュアル化、ドキュメント化をしようとする動きです。 これらは、営業業務をシステムの中に組み込むところまでやります。 まさに、営業のオートメーションで、SFAに、Automationという言葉が入っているのはこのためです。

具体的には、 顧客のセグメント情報や案件のステップやプロセス管理などの仕組みがメインになります。 マニュアル対応で済むなら、営業は要りません。。 マニュアルで対応できない部分があるからこそ営業が必要で、 顧客起点と企業起点の双方の視点を持ち合わせながら、 顧客と企業にとって、ちょうどよい落とし所を見つける、最適な提案をする、 必要な説得や交渉もする。これが、まさに営業の世界です。 SFAは、、ルーチン化に対してはある程度威力を発揮しますが、 これら例外部分については、SFAでは、ほぼ対応できていないというのが現状です。

(3)営業担当スキルの底上げ

営業は、新人からベテランまで、同一条件で営業が行われます。 そして、売上という数値ですべて評価されます。 ある意味、新人にとっては、酷な仕事と言えるでしょう。 新人が、早く一人前になるように。 SFAを使って、新人のスキル底上げをしようとする試みです。 上記(2)のノウハウのシステム化などに加えて、 成功事例のナレッジ化や、上長や組織からのコメント、コミュニケーションという機能を重視します。

底上げこそ、会社が強くなる源泉であることは間違えないのですが、 そのノウハウは、トップセールスマンのノウハウであり、 同じようなコピー人間を作ることを目的にしてしまったら、 今の時代、強い会社になることは難しいと思われます。 どんな会社にもトップセールスマンは存在しますが、 すべての企業が、強い会社とはいえません。 逆にトップセールスマンがいなくても、強い会社はいくらでも存在します。

(4)デキル営業の営業環境の整備

営業は顧客と会うことが仕事という明確な定義を持っている会社では、 秘書を持つところまではいかないが、 様々なバックエンドの作業(営業事務)をしてくれるアシスタントを付けたり、 極力、顧客対応時間を増やすような環境整備を進めています。

SFAでは、 外出先からでも、あたかも会社にいるような感じで仕事ができるモバイル環境を用意するなど、 少しでも営業が仕事をしやすい環境を作ることに注力します。 たとえば、全国を周るような営業スタイルや直行直帰の営業スタイルでは、 会社に来なくても営業の仕事が出来るようなところまで、 環境整備を進めているところもあり、それらの仕事環境をSFA(営業支援システム)と位置づけています。

(5)チーム営業、組織的営業力のアップ

顧客ニーズの多様化、複雑化を受け、営業をチーム営業で行うところが増えています。 そのチームには、 顧客を担当する営業と、それぞれ顧客ニーズに合わせた専門家やスタッフを配置します。 そして、その都度、状況やタイミングを見て、最適な顧客対応を実施していくことで、 顧客ニーズを満たし、受注率を上げていこうという試みです。

チーム営業をするためには、 顧客に対する過去、現在、未来をチーム全員で共有しておかなければなりません。 途中参加のチームメンバーも、今までの状況を踏まえて対応しなければなりません。 従来は、そのために、チームミーティングを頻繁にしてきましたが、 そこをシステム上で、可視化、共有化しようとするSFAになります。

(6)売上アップ

「営業をがんばるぞ!」と言えば、 何を意味するかと言えば、売上アップを実現することです。

そのためのメイン手段は、根性です。 営業に根性が必要だとしても、今の時代、根性だけでは生き残れません。 企業が根性だけで生き残れないのと同じで、営業ももはや根性だけでは無理があります。

現実問題として売上アップを実現するためには、 「顧客数を増やす」or「顧客単価を上げる」かの2つの手段しかありません。

  • 「顧客数を増やす」=「受注率を上げる」×「新規顧客を増やす」の確率を上げること。
  • 「顧客単価を上げる」=「提案内容」×「クロスセル、アップセル」の確率を上げること。

この「受注率を上げる」「新規顧客を増やす」「提案内容」「クロスセル、アップセル」 に対して、SFAを使って支援することになります。

  • 「受注率を上げる」→商談プロセス管理、ナレッジ化
  • 「新規顧客を増やす」→見込客へのシステム的なアプローチ、セグメント管理
  • 「提案内容」→顧客ニーズ管理、チーム営業、競合、ナレッジ化
  • 「クロスセル、アップセル」→BI等による分析

売上アップの視点から、SFAの機能として、具体的に何に落としこんでいくか? SFAを企画する人の企画力やセンス、現状把握力によって、全く違うSFAになっていきます。

(7)顧客対応力アップ、顧客満足度アップ

売上をあげるためのシステム化は難しい。 というよりは、 売上は、営業だけの力ではなく、商品力や企業ブランドなど、複合的な要因で売上が決まります。 また、不景気であれば、営業がいくらがんばったとして、売上は落ちてしまいます。 このために、SFAの導入目的を売上アップから一段下げて(妥協して)、 顧客対応力アップや顧客満足度アップなどに置き換わることが結構あります。 顧客対応力アップや顧客満足度アップすれば、 その結果として売上アップになるというロジックです。

本格的なのは、実際に顧客満足度調査を実施して、 顧客満足度の低いポイントに対して、重点的にSFAの機能を使っていくなど 顧客満足度調査を起点にして、SFAを設計、運用していくところもあります。 これも、わざわざ顧客満足度調査しなくてもわかることかもしれませんが、 グローバルな時代になり、各国の文化レベルや商慣行などの違いにより、 顧客満足に対する要因が分散化、複雑化していることや、 外部的な客観的な調査をもとに実施することで、 SFA自体の目的や機能に客観性を担保するというメリットがあります。 このように、目的が明確でしっかり手順を踏んだ場合は、SFA導入後の運用が比較的スムーズにいきます。

(8)営業情報の蓄積

これには、2つの意味があって、1つは、営業のナレッジ化。 成功事例などを組織的に蓄積し、誰でもが利用できるようにすることです。 もう1つは、営業担当の手帳に書いてある顧客情報等を企業に蓄積しようとする試みです。 つまり、営業担当の異動や退職などあると、営業ととも、顧客情報も消え、さらには顧客も消えてしまう。 これを回避するための営業情報の蓄積です。 一般的には引き継ぎと言われている内容です。 リストラなどが盛んに行われていたときは、これが、裏のSFA導入目的になっていました。 ただ、営業が持っている情報をすべて文字にして、 企業に蓄積するというのは、不可能であり、非現実的です。 そのために、あらゆる工夫をSFAのシステムの中に組み込みます。 たとえば、交通費精算とSFAを連動させるなどもその流れの1つです。

(9)営業コストの削減

売上アップや顧客対応力アップの成果は可視化しずらいために システムのROI算定が難しいと言われています。 一方で、営業コストの削減はとてもわかりやすく、 また、ある程度、着実に効果を出せるのも事実でです。 ただ、営業コスト削減は、 現場に疲労感を与えてしまうリスクも高いために、 やりすぎには注意が必要です。


©kokyaku.jp 2012-