束縛性の低いシステム

顧客から聞いた情報やニーズを営業を通して、蓄積し、それを企業成長の原動力にする。

なぜ、企業成長の原動力になる源泉としての重要な情報が社内には蓄積されないのか?

理由は、次の4つが考えられます

(1)困らないから

従来、企業の成長の原動力を、担う人は決まっていました。

それは、経営者や役員であり、企画をミッションするスタッフ達です。また、将来を見据え、会社の方向性を出すことも、比較的に可能だったと思われます。

(2)顕在化していないということは、気づいている人が少数だから

企業は顕在化してはじめて対策なり、施策を実施するものです。

本来は、それらの兆候が見えた段階、なるべく早い段階で手を打てばいいはずですが、それが出来ない理由は、気づきはあくまでも属人的であり、特定の人、もしくは一人しか気づいていない状態だからです。

その気づいた本人が経営者であれば、問題はありませんが、すべてが、そうであるとは限りません。

(3)束縛性が低いということは、ボランティア的な要素が強いから

原動力となる情報共有という業務は、メイン業務ではなく、ボランティア的な位置づけが強く、最初は勢いがあっても多少やったとしても、継続的にやることはできない。必然的に、誰もやらなくなっていく。

(4)溜めたくても、それに適したツールがなかったから

企業内のシステムは、効果が明確であるものでなければ、そこにシステム投資することはしません。

原動力という不透明なものを扱う情報システムに投資はしないのです。

「仕事の束縛性と重要性」で情報化を考えると、次の4つにセグメントできます

  • 束縛性が高く、重要性も高い→売上に直結する仕事
  • 束縛性は高いが、重要性は低い→ルーチンワーク(通勤、移動時間、連絡、事務)
  • 束縛性は低いが、重要性が高い→自己投資、スキルアップ(新提案、新価値提供)
  • 束縛性が低く、重要性も低い→ダラダラ雑談

束縛性が高い、重要性も高い作業(売上に直結する活動)

企業においては、CRM,SFA,SCM,BIなどが、これらの領域をカバーするシステムになっています。しかし、外部環境や内部の状況によって売上は随時変わるもので、そもそも正解の情報化というものがありません。

まだまだ、思考錯誤の情報化が続いています。束縛性が高い割には重要性の低い作業(ルーチンや事務など)

この情報化は、効率化を目的としたものになります。財務経理、給与システムなどがその代表になります。

束縛性が低く、重要性も低い作業。

ここは、企業としては意味がないので、一切情報化は進みません。しかし、ダラダラは、会社としては不必要ですが、人としては、必要なことだったりします。かつ、実は頻繁に行われています。

束縛性が低いが重要性の高い作業(自己投資、新提案、新価値提供)

束縛性が低いということは、会社としては強制しないということです。つまり、ここに時間や手間やコストを掛けることは会社として行われません。

逆に、そこに時間とコストを掛けているようでは、本末転倒と言われ兼ねません。そのために、なかなか情報化は進みません。

結論

束縛性が低いけど、重要性が高い。ここを担うのが、最適なシステムがない。しかし、企業成長の原動力になるような情報とは、まさにこの領域の情報になります。

ここを担う最適なシステムとは、「手間は許されない」「コストも掛けられない」「無駄は許されない」が必要であり、簡単、安い、無駄がないを前提に、企業成長の原動力になる情報が運用しやすいということが求められます。


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